『ロシア武道館は大きかった』 中峰優生

ロシア大会の出場が決まってから、道場でも家でも厳しい稽古が始まった。ロシア大会までに、広島青少年大会と全中部錬成大会にも出場したが、かっこ悪い試合だけは出来ないというプレッシャーだけだった。日本代表に選抜されるという事がどんなに重たいことなのか、とても感じた。周りの期待もあって、自分はプレッシャーで押し潰されそうだった。必死だった。稽古の中で精一杯動いてプレッシャーを取り除くしかなかった。しかし、稽古中に足の甲を骨折するという最悪の怪我をしてしまった。お母さんが病院で泣いていた。ここまで必死に稽古を積んできたのに出場できないかもしれない。悔しかった。自分も落ち込んだ。お父さんが「これも何かの試練だから、足が動かない分、上半身を使って試合をすればいい」と、上半身の強化に取り組んだ。ウェイトも落とさないといけなかったので、食事制限もきつかった。応援してくれる道場生のお母さんからは、カロリーメイトやササミの肉を頂いたり、湿布や痛み止めの薬などももらった。本当に感謝している。遠征費用もたくさんのカンパをしてもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんの気持ちが本当に嬉しかった。

出発の朝、飛行機に乗り込んだ。お父さんがくれたお守りと、谷口支部長から頂いたお守りを握って。
一回戦、ロシア人との組手は初めてなので、どういう戦略でいくか考えた。開始5秒、上段が空いていたので、ワンツーからきれいに上段廻し蹴りが入った。「ヨッシャー」と思った瞬間、左の拳に痛みが走った。激痛が僕を襲った。試合が終わって、古賀師範と共にドクターに診てもらったが、筋を痛めているらしいという事で、二回戦はテーピングを強く巻いて戦った。試合開始から突きが出せないので全力で相手を下段廻し蹴りで追い込み判定勝ち。三回戦は、延長・体重判定・延長とフルに戦ったが、判定負けをしてしまった。左手の負傷が無かったらきっと勝てた。だから、よけいに悔しかった。結果は準決勝で負けて3位。外国人勢は、体格が良く、パンチ力も強かった。世界は広い。自分はまだまだ、もっと稽古し大きくならないといけない。ロシア武道館のように・・・

谷口支部長、お世話になり、応援してくださった師範、支部長様、道場生の皆さん、道場生のお父さん、お母さん、本当にありがとうございました。そして、お父さん、お母さんありがとう。

押忍 優生


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